スカッシュ エバンジェリストこと、わたくし成田 治樹が今回お伝えしたいのは、
大会に出る ("コンフォートゾーン"から抜け出す!
です。
これはスカッシュに限ったことではなく物事全般に言えることですが、
自分が本気で成長したいと思った際は ”コンフォートゾーン"から抜け出る事 が重要です。
”コンフォートゾーン” とは、一般的に ”快適な場所”、”居心地の良い場所” という意味ですが、
自分はスカッシュにおける ”コンフォートゾーン" は ”普段の練習環境" を指すと思っていて、
そこを足場としつつも、積極的にそこから抜け出る事が成長や上達に繋がると信じています。
ではどうやって抜け出るか?
その有効な解の1つが 「大会に出る」 です。
これはストアカ上で展開しているレッスン時に、受講生の方に伝えると必ず驚かれる事なのですが、
スカッシュの大会というのは、ほぼ毎週末、日本全国必ずどこかで行われています。
(もちろん規模の大小はそれぞれ有りますが)
また参加者のレベル別にグレードが分かれており、様々なレベルの選手が参加できるような仕組みになっていますので、
その気になれば、まだスカッシュを始めて3か月や半年という方でも大会に出る事が可能です。
それでは、
スカッシュの大会に出る事がなぜ ”コンフォートゾーン” から抜け出る事に繋がり、
そしてより一層の成長・上達に繋がるのか、という点を解説していきます!
スカッシュレッスン (未経験・初心者向け)
スカッシュレッスン (初級者向け)
スカッシュ大会の仕組み
まずはスカッシュ大会の仕組みを簡単に説明したいと思いますが、
前述したように、大抵の大会は参加者のレベル別にグレード分けされており、
具体的には以下の構成となっています。
◆各グレード
・レベル高 : 選手権
・レベル中 : フレンドシップ
・レベル低 : 新人
◆対象者
新人は「スカッシュ歴1年未満」が主な対象で、
そこを勝てるようになると、次にフレンドシップに申し込むという順番になります。
◆大会参加費
大会によって異なりますが、大体新人だと3,000円程度のケースが多く、
選手権レベルだと5,000円くらい掛かるケースがほとんどです。
(交通費とかも含めると結構痛い出費なんで、出るからには頑張りたいですよね笑)
◆大会エントリー方法
今は大抵の大会は「スポーツエントリー」というウェブサイトを活用していますので、
エントリーから支払いまで、全てオンラインで完結させることが出来ます。
ちなみに、自分が1番大会に出ていた学生時代 (10数年前) は、
大会エントリー方法は
1. 応募用紙に必要事項を記載してFAX
2. 応募用紙に必要事項を記載して郵送
といった感じで、参加費も当日現金払いや、事前に銀行振込でした。
全く便利な世の中になったものです笑
◆試合形式
新人の場合はほとんど3ゲームマッチで、先に2ゲーム取った方が勝ちです。
1ゲームは11点先取で勝ちとなり、ラリーポイント形式です。
ちなみに、現在はこの「ラリーポイント制」(サーブ権の有無に関わらず得点が入る) がすっかり定着しましたが、
昔は「ハンドアウト制」と言って、サーブ権を持った方でないと得点が入りませんでした。(ハンドアウト制では9点先取)
この「ハンドアウト」のデメリットは、
お互いの実力が拮抗しているとサーブ権の応酬になってしまい、全く得点が積み上がっていかない (=間延びしてしまう) という事態に陥りやすい事で、
そうなると試合時間は長くなるし、プレイしている本人達も疲れてくるので試合内容が単調になり、結果的に観てる方もつまらない・・・
といったネガティブスパイラルに陥るケースが見受けられました。
ラリーポイント制になったことで試合がよりスピーディーになり、
また内容的にも、ハンドアウト時代に比べるとダイナミックになった気がします。
◆審判・マーカー
専門の審判がつく試合というのは本当に稀で、基本的には
・前のゲームの勝者が、次の試合の審判を務める
・前のゲームの敗者が、次の試合のマーカーを務める
という決まりになっています。
ちなみに「マーカー」というのは、試合のスコアを専用シートに記載しながら、
得点を読み上げていく役目の人を指します。
専用シート記載例
審判のジャッジも瞬間的な判断能力が求められますので、
審判・マーカー共に、「正しい知識の習得」と「慣れ」が必要です。
仮に初めて試合に出ると決めた際は、
他の大会参加者や大会運営に迷惑を掛けないためにも、この審判・マーカーの事前練習は絶対に必須です。
◆大会情報 収集先
規模の大きい大会だと、選手権クラスがジャパンランキング反映対象の大会になっているケースが多いのですが、
そういった大会を「(日本スカッシュ協会) 公認大会」と呼び、
日本スカッシュ協会のHPで募集要項を確認する事が可能です。
JSA | 公益社団法人日本スカッシュ協会 Official Web Site
その他、割と規模の小さい「非公認大会」も非常に数多く開催されており、
スカッシュコーチ派遣会社である
・スカッシュマジック
・アイベックス スポーツ (ブラックナイト)
などが主催して実施しており、それぞれのHPで情報を確認する事が可能です。
大会に出るメリット
さて、一通り大会の仕組みに関して触れたところで、大会に出るメリットを具体的に解説していきたいと思います。
緊張を乗り越える
まずこれを挙げたいのですが、大会に出ると本当に緊張します笑
実は、自分も (10数年振りに) 今年は毎月大会に出るようにしているのですが、
毎回試合に出る度に、正直
「何でわざわざ週末に、お金を払ってこんなに緊張しないといけないんだ・・・」
と思うほど緊張していまいます。。
対戦相手の実力が (良くも悪くも) 離れている事が事前に分かっているケースはそれほど緊張しないのですが、
仮に対戦相手との実力が伯仲してそうな時はメチャクチャ緊張してしまいます。。
まさに「コンフォートゾーンの外側」といった感じです。
では、これが普段の練習環境でゲーム練習を行った際も同様に緊張するのか?
というと、全く緊張しません。
普段の練習環境を離れ、例えば遠征して自分と同じくらいの実力の人とゲーム練習する際も同様に緊張するのか?
というと、全く緊張しません。
大会に出ると、自分の試合が他の参加者や観客の目に触れます。
また、現在は各グレードの試合結果が主催団体のHPやTwitterに掲載されるケースがほとんどです。
そういった事を (自覚無しに) 意識してしまっているのかもしれませんが、
いずれにせよ、なかなか平常心を保つのが難しいというのが大会での試合というものです。
そういった精神状態ですので、いざ試合になると普段練習では何も問題無く打てているショットが上手く打てなかったり、逆に練習では出せない力が出たりするのですが、
そこで様々な ”気付き” を得る事ができ、普段の練習にフィードバックする事が出来ます。
そういった事を繰り返すことでプレイヤーとしての経験値が増し、相対的に実力を向上させることが出来ます。
様々な相手と対戦する
普段の練習環境では共にプレイする人が固定化されてきます。
そうすると相手の動き・ショットに慣れが生じてきて、次のプレーの予測が立つようになります。
逆も然りで、相手も自分の傾向に慣れてきます。
これは必然的なプロセスですが、より一層上達したいのであれば、積極的に・意識的にこの「井の中の蛙」状態から抜け出し、「大海」(大会)に飛び出る必要が有ります。
スカッシュも他のスポーツと同様に、本当に人それぞれのスタイルが有ります。
例えば自分はドロップ・ボースト等を駆使し、コート上の「前面」で得点を獲得しにいくスタイルを信条としていますが、
反対にストレート・クロス・ロブ等の精度を高く保ち、コート上の「後面」で得点を獲得しにいくスタイルを信条としているプレイヤーもいます。
大会に出る事で、こういった (慣れていない) 様々なスタイルの選手と対戦し、対応能力が養われると同時に、
相手も自分に慣れていないので、普段の練習環境では読まれて拾われるショットも大会では決まるといったケースも有ります。
そういった普段の練習環境では得られない経験の積み重ねが、より一層の上達に有効です。
様々なコートを体験する
以下の過去エントリーでも言及していますが、
スカッシュは各コート毎に材質が異なる場合が有るため、それぞれ弾み方・跳ね返り方に特徴が有ります。
普段練習しているホームコートに慣れ切っている場合、
大会に出た際に
「このコートは何て弾まないんだ!? 跳ね返りも弱いし、やりづらいな・・」
とか、反対に
「めちゃくちゃ弾むなこのコート! 後ろからボールが凄い出てくるな・・」
といった具合に、
半ば ”カルチャーショック” を受けたような感じになる事が有ります。
こういった経験を積み重ねる事によって、対戦相手だけでなくコートへの対応能力も磨かれ、
一段選手としてのステージを上がる事が出来るようになります。
最後に
いかがでしたでしょうか?
実は約2か月前にスカッシュレッスンの「初級者クラス」を開講してから密かに抱いている野望が有るのですが、
それは「レッスン生の方と一緒に大会に出る」という事です。
仮に、自分のレッスンがキッカケでスカッシュを始め、大会に出るくらいまでスカッシュにハマってくれる方が現れたら、こんなに嬉しい事は無いですが、
初級者クラスはまだ月1ペースなので、これだとちょっと厳しいですね・・・
いつかこの小さな野望を達成した際に、このブログで報告できる事を目標に、
これからも地道にスカッシュファンを増やしていく所存です。
NRT