スカッシュ エバンジェリストこと、わたくし成田 治樹が今回お伝えしたいのは
世界には、ロケーションがユニークな大会が沢山存在する
という事です。
実はスカッシュの大会というのは専門の施設を必要とせず、屋内でも屋外でも実施する事が出来ます。
それはなぜか?
スカッシュコートが組み立て式だからです
以下の動画をご覧頂ければ分かる通り、スペースさえ有ればそこにスカッシュコートを組み立てる事ができ、大会を実施する事が可能です。
このスカッシュの特性を生かし、世界では様々な場所で大会が実施されていますが、
その中でも、今回は ”エバンジェリスト的" 観点でセレクトした、
特にユニークなロケーションを誇る大会を8つご紹介していきます。
- 1. エジプト ピラミッドの目の前
- 2. NY グランドセントラル駅構内
- 3. 上海 高級ホテル屋上
- 4. ドバイ オペラハウス
- 5. フランス 18世紀に建てられた劇場
- 6. サンフランシスコ ウォーターフロント
- 7. オランダ スポンサー企業の本社
- 8. 日本 ショッピングモール内
- 最後に
1. エジプト ピラミッドの目の前
これヤバくないですか?笑
インパクト有り過ぎですよね。
これは、かの有名な「ギザ」にあるピラミッドの前で行われる大会なのですが、
ロケーションのユニークさで、なかなかこれに勝る大会は有りません。
自分もこれを最初に知ったときは腰を抜かしました・・・
スカッシュ界なら誰でも知ってる事で、逆にスカッシュをやってない人は絶対に誰も知らない、そんな ”スカッシュあるある” の一つですが、実は「エジプト」が男女とも世界のスカッシュ界をずっと席巻しており、 ”圧倒的” No.1です。
そんなスカッシュ最強国のエジプトのプライドを感じるロケーションと言えるでしょう。
ちなみに、ここ数年はこのピラミッド前で行われることは有りませんでしたが、
今年の10月23日~11月1日に「PSA Women's World Championship」が、
このピラミッド前のロケーションで実施されることが発表されましたので、
今から非常に楽しみです。
2. NY グランドセントラル駅構内
非常に美しいですよね、惚れ惚れしちゃうレベルです。
これが自分が1番行ってみたい大会なのですが、毎年1月中旬にNYのグランドセントラル駅構内で行われている「J.P Morgan Tournament of Champions (ToC)」という世界最高峰の大会になります。
1月のNYなんて考えただけでも恐ろしいぐらいに寒そうですが、
それでも自分が一生の内に必ず一度は訪れてみたい理由としては、
会場の美しい雰囲気もさることながら、”毎年何かしらドラマが起きる” という点が有ります。
以下の過去エントリーでもご紹介しましたが、自分が一番好きなラリーで、
「世界のスカッシュ史上でも最高のラリーの一つ」
と断言できる名場面が生まれたのも、この「ToC」でした。
(ToC 2013 Gregory Gaultier vs Ramy Ashour)
3. 上海 高級ホテル屋上
これまた、非常に美しいですね。
何とも上海らしいロケーションです。
これは毎年9月初旬に行われている「J.P Morgan China Squash Open」という大会で、
何と「ペニンシュラ上海」の屋上にコートが設置され、実施されています。
ちなみに、昨年の決勝戦のプレミアシートのチケット価格は「RMB 2980」という事で「約47,000円」です。
まさにペニンシュラ価格ですね。
4. ドバイ オペラハウス
これまた、凄い雰囲気ですよね笑
スカッシュコートが妖しく紫にライトアップされています。
これは2017年に「PSA World Series Final」という、
そのシーズンの男女世界ランク上位8名ずつしか出場できない大会がドバイで開かれた際に会場となった施設で、
なんとドバイ市内の中心部にあるオペラハウスで実施されました。
(このオペラハウスにとって、初めてのスポーツイベントだったようです)
ちなみに、この大会の宣材写真が結構個人的にツボなので一応共有させて頂きます。
右側の男性は Marwan Elshorbagy (怪我の影響で現世界ランク21位) というトップ選手ですが、何とも言えない絶妙な表情とポージングが好きです。
5. フランス 18世紀に建てられた劇場
何か合成写真みたいな感じになってますが、決して作り物では有りません。
これは毎年9月初旬にフランスのNantes(ナント)という都市で行われている
「Open International de Squash de Nantes」
という大会で、昨年 ”ナント” 18世紀に建てられた劇場で実施されました。
ちょっと話が逸れますが、
太田 雄貴 フェンシング協会会長のリーダーシップのもと、
フェンシングの全日本選手権が昨年「東京グローブ座」という劇場で実施され、
照明や音楽との連携を重視し、フェンシングの観戦を単なる「スポーツ観戦」から
「エンタメ体験」に昇華させたことで大変話題になりましたが、
似たような発想を世界のスカッシュ界のプロモーターも持っているというのは、
何か嬉しくなりますね。
6. サンフランシスコ ウォーターフロント
いかにもサンフランシスコらしいロケーションで素晴らしいです。
これは毎年9月末に行われている「Oracle NetSuite Open」という大会で、
会場はウオーターフロントの名所が揃うサンフランシスコのエンバカデロ(Embarcadero)地区に特設コートが設置されています。
大会の規模こそ、2番でご紹介した「ToC @NY」には劣りますが、
1月の鬼寒いNYに行くよりかは、SFのウオーターフロントで心地よい風を浴びながら、
ビール片手にほろ酔い気分でスカッシュ観戦というのも、想像しただけでニヤニヤが止まりませんね。
7. オランダ スポンサー企業の本社
この画像だけ見ると、一見普通の会場のように見えますが、
実はこれが開かれているのが「スポンサー企業の本社」なのです。
凄いですよね、仮に自分の会社の敷地内で世界のトッププロが集うスカッシュの大会が行われていたら絶対に仕事に集中出来ないですね、自分だったら。
と同時に、社員の人がとんでもなく羨ましいです・・
この大会は3年前から始まった「dpd Open」という大会で、
今年は4月初旬に行われ、規模をかなり大きくしたため注目された大会でした。
メインスポンサーとなっている「dpd」という会社 (小包配送の欧州大手) が、
本社を構えているオランダのアイントホーフェン(Eindhoven)に、新しく物流センターをオープンするのを記念して、初めて本社の敷地内で実施したようです。
ちなみに宣材写真は、小包配送の大手らしく以下の作りとなっています。
(男性はAli Farag、女性はNour El Tayeb、2人ともエジプト出身のトッププロで、夫婦です)
8. 日本 ショッピングモール内
さて、最後にご紹介するのが毎年11月中旬に行われる「全日本選手権」になります。
昨年から初めての試みとして、男女の準決勝以降「トレッサ横浜」というショッピングモール内に特設コートを設置し、実施されました。
観戦無料という事で、写真を見ると2階席の買い物客なんかも足を止めて観戦している様子が見受けられます。
結構メディアに取り上げられていたようですし、スカッシュの認知度向上に色々と効果が有りそうなので、是非今年もチャレンジして欲しいなと思っていましたが、
今年も「準決勝以降はトレッサ横浜で実施」と先日協会から発表が有りましたので、
是非ご興味ある方は日本のトップレベルの熱戦を観に行かれてはいかがでしょうか。
ちなみに今年の「全日本選手権」の日程は、例年よりも1週間早く
「11/14(Thu)~11/17(Sun)」と発表されています。
尚、話が少しマニアックな方向に逸れますが、
昨年男女の準決勝がネット配信された際の録画が以下の協会公式チャネルから見る事が出来ますが、男子準決勝2試合の解説をした小林 海咲さん (元全日本チャンピオン/世界ランク最高29位) の落ち着いたトーンと、ロジカルで端的な解説は非常に良かったですね。(自分の周りでも同意見多数)
是非今年の解説も、全試合お願いしたいです。
最後に
さて、いかがでしたでしょうか?
もちろん世界の主要な大会はまだまだ沢山有りますが、今回は特にロケーションのユニークさにこだわって8つご紹介してきました。
是非とも一生の内で何個かは制覇したいところです。
NRT