スカッシュエバンジェリストこと、わたくし成田 治樹が今回お伝えしたいのは
【平均レビュー4.9超え】「未経験・初心者向け スカッシュレッスン」のメニュー・ノウハウ大公開!
です。
今年の4月からストアカ上で始めた「未経験・初心者向け スカッシュレッスン」ですが、
お陰様で非常に好評を頂いており、頂いているレビューの平均点数もなんと「4.9」を超えています。
(2~3件のレビューの平均じゃありませんよ笑)
せっかくの機会なので、幾つか頂いたレビューをご紹介したいと思います。
スカッシュって聞いたことはあるけどルールも良く分からない…只々、興味本位で受講したのですが、これがほんっとに楽しいーっ!!^^ 加えて、先生の教え方も受講生のレベルに合わせて優しく教えていただけたので、終始にこやかな雰囲気の60分でした!(でも運動量はかなりあります。) また参加したいです。
興味があったものの体験する機会も少なかったのでタイミングあったときに受けれることができました。とてもわかりやすくそして模擬的にもラリーを体感できてとても楽しかったです!初心者の方や少し経験ある方にもオススメです。
今までの人生でスカッシュをする、という機会が全くなかったので、いったいどんなスポーツかと興味深々でやってみましたが、これがまた、たーのーしーいぃー笑 初心者の私達でも先生の的確にアドバイスで、レッスンの時間いっぱいコートを駆け回り、満足感一杯のひと時でした!
初心者でも楽しめるスカッシュでした! 打ち方から丁寧に教えてくれたので、初めてのスカッシュでしたが、何回か先生と交互に打てるようになりました。 とてもオススメできる講座だと思います。ありがとうございました!
前から気になっていたスカッシュを体験することが出来ました。 運動は色々していましたが、ラケットを持ったことがあまりなかったので難しかったですが、楽しく汗をかくことが出来ました。こちらの講座は予約がいっぱいで埋まっていますが、また機会があれば参加したいです。
という事で、現時点で「合計24レビュー」頂いており、
もちろん他にも沢山嬉しいレビューを頂いているのですが、
顔がにやけてくるのを我慢できないため、この辺にしておきます。
もちろん自分なりに色々と工夫しており、そこには様々なノウハウが有るのですが、
自分としては、一切そういったノウハウを隠すつもりは有りません。
だって、教える側のスキルや能力が向上したら、
「スカッシュ楽しい!続けたい!」
という初心者が増えて、それがスカッシュ人口の増加に繋がり、
そして結果的にスカッシュ界の発展に繋がると、
割と本気で考えているからです。
例えば、スポーツクラブ内のコートでも初心者用の体験会などは随時実施していると思いますし、
大学生が新入生向けに体験会を実施する事も多々有るかと思います。
そういった時に、
”いかにスカッシュを楽しんでもらえるか”
”いかに続けたいと思ってもらえるか”
これは、はっきり言って教える側のスキルに掛かっています。
という事で、いつもはスカッシュ初心者・初級者向けの内容が多いですが、
今回は「スカッシュを教える側」にフォーカスした内容でお届けしたいと思います。
(専門用語等も解説はしませんのでご容赦ください)
自分が直接教える事が出来る生徒数は限られているため、
本記事の内容を参照する事で、今後全国のスカッシュ経験者が
未経験・初心者に対して有意義なスカッシュ体験を提供する事ができ、
結果的にそれが 「スカッシュ人口の増加=スカッシュ界全体の発展」 に繋がれば、
自分としては、これ以上の喜びは有りません。
レッスンメニュー・時間配分
自分のレッスンは基本的に1時間ですが、最初にメニュー・時間配分をご紹介していき、
その後に色々と細かいノウハウを (順不同でランダムに思い付いたまま笑) ご紹介していきます。
尚、本メニューは「初めてスカッシュを体験する未経験者」を対象としています。
<前半30分 : ルール説明+フォアハンド練習>
・ルール説明 ・「Tに戻る」動きの説明・ラケットの握り方 (5分)
↓
・フォアハンド ストレート練習 (10分)
↓
・フォアハンド ボースト練習 (5分)
↓
・フォアハンド 1/2ストレートラリー (7~8分)
↓
・休憩 (2~3分)
<後半30分 : バックハンド練習+オールコートラリー>
・バックハンド ストレート練習 (10分)
↓
・バックハンド ボースト練習 (5分)
↓
・バックハンド ストレートラリー (7~8分)
↓
・休憩 (2~3分)
↓
オールコートラリー (10分)
↓
試合と同じく、最後は必ず受講生全員と握手して終わり
各種ノウハウ
メニューに関して
受講生の進捗度具合に応じて、以下のメニューを追加するか否かを判断します。
・ボレーショット
・サーブ練習
ただし、大事なのはフォアハンド・バックハンドの「ストレートラリー」、
そして最後の「オールコートラリー」の時間をしっかり予定通り確保する事です。
これらのラリー時間が後に十分に確保できるなという確信が有る場合のみ、上記内容を追加します。
個人的には、それぞれのパートの仕上げとしてラリーが果たす役割は大きいと思っていて、
当然と言えば当然ですが、なぜ最初にショットの練習をするかというと、最後にラリーを続けるためです。
ラリーが続いた時に受講生の方はスカッシュの魅力を感じる事が出来るので、
ラリーの時間をしっかり確保することが非常に重要です。
ルール説明に関して
スカッシュのルールの中で外せないのが「ストローク」の説明ですが、
これは初心者の人にとってはかなり複雑な物ですし、
最初のルール説明の中にあえて盛り込まないようにしています。
というのも、最初からあまり詰め込み過ぎない様にするためです。
では、どこで説明するかというと「フォアハンドのストレート練習時」です。
初心者の方がストレートを打とうとすると、
必ず自分に跳ね返ってくるようなボール = ストロークになるボールを打つ時が有ります。
その時に練習を一旦止め、ストロークの説明をします。
「今みたいなボールを打つと必ず相手の得点になってしまいます」
「なぜなら~~」
といった感じで説明をすると、受講生にも分かりやすく伝える事が出来ます。
ちなみに、自分はこの際にいつもクイズ形式にして受講生に質問を出しています。
例えば、
「自分が振ったラケットが仮にAさんに当たってしまったら、どっちの得点?」
「自分が打ったボールが仮にAさんに当たってしまったら、どっちの得点?」
このクイズは毎回結構盛り上がります笑
こうして、とにかく
「自分へ跳ね返ってくるようなボールは打っちゃいけない」
という意識を強く持ってもらうようにします。
Tに戻る動きに関して
以前、以下の過去エントリーでも詳しくご紹介しましたが、
レッスン中、自分は徹底的に「Tに戻る」という意識付けを受講生に行っています。
何故なら、これこそがスカッシュの動きの大原則だからです。
詳細は以下の過去エントリーをご参照頂ければと思います。
ショット練習に関して
ショット練習に際し、自分が繰り返し×2 伝えているのは以下の4点で、
レッスン中はとにかく受講生に徹底してもらえるようにします。
1. スイングのスタンス → フォアは左足を前に、バックは右足を前に
2. スイングの基本形 → とにかく縦振り
3. ボールを捉えるタイミング → ボールの落ち際
4. ボールを捉える位置 → ストレートを打つ際は、おへその前
それぞれ少し解説します。
1. スイングのスタンス → フォアは左足を前に、バックは右足を前に
ショットを打つ際の基本スタンスですね。
特にフォアハンドは上達するに従い、スタンスの基本形は無視しても良くなりますが、
初心者は体の開きを抑えるためにも、基本形のスタンスに忠実に従う必要が有ります。
2. スイングの基本形 → とにかく縦振り
何といってもスカッシュのスイングの原則は「縦振り」です。
いつも
「極端な話、ゴルフのように下から上に振ってください」
と伝えています。
「縦振り」を徹底してもらう事で、体の開きを抑え、またボールを後ろまで飛ばす事が可能になります。
特にテニス経験者などは、ラケットワークが凄く上手な分、
「横降り」が染みついてしまっている方もいますが、横降りのスイングでは
体が開き、自分にボールが跳ね返ってくるリスクが高まります。
もしかしたら、この「縦振り」という動作を自分のレッスンでは1番強調しているかもしれません。
それくらい重要視しています。
3. ボールを捉えるタイミング → ボールの落ち際
初心者の方が ”やってしまいがち" なのが、ボールがワンバウンドした後に、
ボールが上がっている最中 (=テニス用語でいうとライジングショットのような形) や、
ボールがバウンドの頂点にある時に捉えようとしてしまう事です。
このタイミングだと、準備に費やせる時間的余裕も無い中で、初心者が上手くボールを捉えることは出来ません。
先程の「縦振り」のスイングでボールを捉える位置は、
ワンバウンドした後に、「ボールがツーバウンドしてしまう手前くらい」、
つまり「ワンバウンド後のボールの落ち際」がベストです。
こうやって言葉にすると何やら難しそうな感じがしますが、
実際にお手本を目の当たりにすると、皆さん納得されて、
大抵すぐに習得されます。
4. ボールを捉える位置 → ストレートを打つ際は、おへその前
最初は真っすぐ飛ばす事、つまりストレートをしっかりと打てるように指導します。
というのも、黙っていてもクロス側には打てるからです。
例えば
・体が開いている
・スイングが横降りになっている
・ボールを捉える位置が前過ぎる
といった各種理由で、とにかく初心者は意図せずクロス側に打ってしまいがちです。
「体を開かない」対策、及び「横降り」対策に関しては前述しましたが、
ボールを捉える位置も非常に重要で、いつも「おへその前」と伝えています。
とは言っても、打つ前の動作をさぼっていては、
この「おへその前」までボールを持ってくることは出来ませんので、
慣れるまで初心者の方は結構面食らう事が多いようです。
と同時に、スカッシュの運動量の多さはこういう所から来るのか、
と納得されるケースも多いです。
尚、バックハンドに関しては、いつも冗談交じりに (だけど半ば本気で)
「フォアハンドの100倍難しいですよ!」
「これで挫折する人多数!」
という感じで脅していますが、その分バックハンドがしっかり打てた時の喜びは倍増します。
バックハンドに関するアドバイスは、以下の過去記事で特化してご紹介していますので、併せてご参照ください。
ラリーに関して
フォアハンド & バックハンドのストレートラリー、
及び最後のオールコートラリーを実施する際は、
必ず自分が受講生とラリーをすることでラリーをコントロールし、
受講生同士でのラリーは行いません。
というのも、
1. 初心者同士ではラリーが続かないため、面白くない
2. 初心者同士では振ったラケットが当たる可能性が有り、危ない
からです。
2に関連しますが、スカッシュは狭い空間に2人が入ってプレイしていますので、
安全性の面から気を付けなければいけないリスクというのが存在します。
普段はスカッシュの持つ魅力を最大限アピールしていますが、
スカッシュを最大限楽しむためには安全面に十分考慮する必要が有りますので、
別途「スカッシュにおける危ない瞬間」と「それを防ぐ方法」をご紹介する予定です。
教える人数に関して
実はこれも受講生の満足度に大いに関わってくるのですが、
自分の場合はレッスンの定員を「3名」に設定しており、
どんなにキャンセル待ちが増えようとも、それ以上は増やさないようにしています。
(最近では1クラスに12~13名キャンセル待ちが入る事も多々有り、ここまでくるとさすがに申し訳ない気持ちの方が強いですが・・・)
やろうと思えば、スカッシュレッスンというのは最大「6名」まで教える事が出来ますし、
自分の利益の為にも定員は増やしたいところですが、
特に初心者の方は数多く打って、いち早くコツを掴むことが大事ですので、
こだわりを持って「3名」定員制としています。
最後に
さて、いかがでしたでしょうか?
これは「未経験・初心者向け」というよりは「初級者向け」レッスン生に多い傾向なのですが、
最近、他の場所でレッスンを受けている方に受講頂くケースが増えてきました。
そういった際に他のレッスンの模様を伺う事が有りますが、
正直その内容に疑問符が付く事が多々有り、教える側として
「本当にその内容でスカッシュの持つ魅力を最大限伝えようとしているのか?」
と憤りを感じる事すら有ります。
自分の場合は (恐らく日本で唯一の?) 単発レッスンですので、1回1回が勝負で、
「その1回でなるべくスカッシュの持つ魅力を最大限伝え切りたい」
という思いでレッスンを展開しています。
特に「未経験・初心者向け」レッスンの受講生は
「一度お試しでスカッシュをやってみたい」
という方も多いため、二度とスカッシュをやる機会が無いかもしれませんし、
反対にスカッシュの楽しさに目覚めて、自分が続けるだけではなくて、
友人をも巻き込んでスカッシュを続けてくれるかもしれません。
大抵のレッスンは月単位や3か月単位での契約で継続してもらう前提の為、
なかなか、ここまでの意識を持ってレッスンを実施する事は難しいかもしれませんが、
やはり教える側としては、大局観として常に
「スカッシュ界の発展に繋げるため」
という意識を持って、目の前の1レッスン・1レッスンに臨む事が大事かと思います。
という、珍しく真剣なトーンで今回は締めくくりたいと思います笑
NRT