スカッシュ エバンジェリストが伝えたいコト

スカッシュ関連(+α)の情報発信をするブログです

【スカッシュ上達法1】”3種類” の相手とプレイする

スカッシュ エバンジェリストこと、わたくし成田 治樹が今回お伝えしたいのは、

 

 

 

 

 

【スカッシュ上達法1】"3種類" の相手とプレイする

 

 

 

 

です。

 

 

普段はどちらかというとスカッシュ未経験者の方や初心者の方を対象に、

スカッシュ (最近はそれ以外も積極的に書いてますが笑) の魅力を

あらゆる角度から ”全力で" ご紹介するように心掛けていますが、

 

ストアカ」上で展開しているレッスンの直近の傾向として、

大変有り難い事にリピート受講者の方が増えてきたり、

またスカッシュ経験者の方の申し込みが増えてきています。

 

 

「スカッシュ レッスン (初級者向け)」 *6月分空き無し、7月分空き有り

www.street-academy.com

 

「スカッシュ レッスン (未経験・初心者向け)」 *6月~7月分空き無し

www.street-academy.com

 

 

 

よって、今回から新しく

「スカッシュにハマっていて、更なるレベルアップを目指していきたい」

という方向けに、上達方法をご紹介するシリーズを開始致します。

(シリーズって言っても、そんなに多くの種類が有るわけではないですが・・)

 

 

ちなみに、このシリーズは内容が「実践的」かつ「専門的」になる予定ですので、

正直、分からない人にとっては "さっぱり理解できない" という感じになるかと思いますが、

それも覚悟の上で「狭く」「深い」内容にし、(本気でレベルアップを目指したい) どなたか1人の ”スカッシャー” にでも刺されば良いなという思いです。

(単語の意味なども細かく解説しないのでご容赦くださいませ)

 

 

 

さて記念すべき!? 初回の上達方法ですが、

具体的な手段というよりかは、割と概念的な内容になっていて、

意識の持ち様・取り組み方のご紹介になります。

 

 

というのも今回ご紹介する内容は、自分が

「上達するためにはどうしたらいいですか?」

といった類の質問を受けた際に、実は毎回アドバイスしている内容になります。

それを今回皆さんに共有させて頂きたいと思います。

(もちろん個々に最適化したアドバイスを送る時も有りますが)

 

 

 

 

結論から先にお伝えすると、そのアドバイス

「3種類の相手とプレイした方が良いですよ

というものです。

 

 

 

この言葉ですが、実は自分がその昔師匠から授かった ”金言” で、

ずっと大事にしてきて、かつ意識してきた言葉です。

 

 

特にこのアドバイスの肝は、最後の「種類3」です。

 

 

師匠から授かった金言を皆さんに共有できる事を嬉しく思いますし、

今回お伝えする内容がどなたかのスカッシュライフの一助になれば、これ以上の喜びは有りません。

それでは、その「3種類の相手」をそれぞれ解説していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

種類1 : 自分よりレベルが高い相手

これは言わずもがなで、誰もが理解していて実践している事だと思います。 

 

自分より

「レベルの高い相手とプレイする」=「レベルの高いラリーを展開できる」

という事になり、自分のレベル向上に繋がりますし、

実際に共にプレーする事により、今の自分に何が足りないか実感する事ができます。

 

また自分よりレベルが高い相手とプレイしている際に、

自分のイメージ通りのショットが決まった際は、それが自信に繋がるのでメンタル面でも効果が有ると思いますし、

単純に ”そもそも負けて当たり前” という、ノープレッシャーの環境で思いっきりぶつかっていけるのはチャレンジ精神を掻き立てられて、スポーツの醍醐味の一つと言えます。

 

 

 

では、ひたすら「自分よりレベルが高い相手」とプレイしていれば、

それだけでレベルアップが出来るのでしょうか?

自分のレベルも勝手に引き上げられるのでしょうか?

 

 

自分はそうは思いません。

 

 

 

なぜなら、攻撃的な能力が向上しにくいからです。

 

 

 

どういう事かというと、基本的に自分よりレベルが高い相手とプレイする際は受け身に回る (守備する) ケースが多くなります。

そしてそれに必死に食らいついていく、具体的には必死になってボールを追ったり拾ったりする事によってラリーが成り立ち、レベル向上に繋がっていきます。

 

つまり守備的な能力は向上しやすいのですが、

自分が攻めれる機会はそう多くないですし、攻めの形をしっかり構築できる場面が少ないので、攻撃的な能力が向上しにくいと言えます。

 

例えば

・「初級 (新人レベル)」→「中級 (フレンドシップレベル)」

・「中級 (フレンドシップレベル)」→「上級 (選手権レベル)」

といったレベルアップを実現するためには、「攻め」も「守り」も両方の能力が向上しないといけません。

 

なので、自分よりレベルの高い相手だけでなく、

「違うレベルの相手」とも意識的にプレイする事が求められてきます。

 

 

 

 

種類2 : 自分と同じレベルの相手

その「違うレベルの相手」の筆頭候補となるのが、この「自分と同じレベルの相手」ではないかと思いますが、

こちらも既にそのメリットを理解していて、実践している方が多いかと思います。

 

自分と同じレベルの相手とプレイする時は力が拮抗しており、

その時々の勝敗によって様々な学びを得る事が出来ます。

・勝てた時は何が上手くいったのか?

・逆に負けた時は何が上手くいかなかったのか?

 

自分と同じレベルの相手であれば、プレイ中に「攻め」の場面も「守り」の場面も両方とも満遍なく訪れますので、

一番バランスよく上達できる相手と言えるでしょう。

 

 

ただ、これも先程の「種類1 : 自分よりレベルが高い相手」のケースと同様ですが、

自分と同じレベルの相手とばかりプレイしていても、なかなか「より一層の上達」に結びつかないのが現実です。

 

 

 

何故なら、一向に殻を破れないからです。

 

 

 

相手も自分と同じレベルであれば、展開するラリーも互いのレベルの範囲を出ません。

そしてそのラリーを繰り返すだけでは、一向にレベルアップ出来ません。

 

つまり、前述した「自分よりレベルが高い相手」に果敢にチャレンジしていき、

よりハイレベルなラリーを経験しながら、最後まで必死になってボールを拾って相手のミスを誘う、

少ない攻めの機会を捉えて何とかポイントをものにする、

といった経験を繰り返すことによって、自分の殻を破る事ができ、

レベルアップへの道を切り開くことが出来ます。

 

ただ一方で、それだけでは攻撃的な能力向上に結び付きにくい事から、

一長一短が有ることを既にお伝えしました。

 

そこで、最後にご紹介する種類の相手とも「意識的に」プレイする事が重要になってきます。

 

 

 

 

種類3 : 自分よりレベルの低い相手

冒頭にご紹介したように、師匠から授かった金言の肝はここに有るのですが、

ある ”意識” を持って、この「自分よりレベルの低い相手」とプレイする事が重要になってきます。

 

 

 

その意識とは「自分の練習のため」というものです。

 

 

 

「何だ、それ?」

 

 

 

と思った方もいらっしゃるかと思いますが、これをしっかり意識して実践している人は少ないのではないかと思います。

 

何故なら、自分よりレベルが低い相手とプレイする時は、

基本的に「相手の練習のため」と思い、

例えば ”相手に付き合ってあげている”  という意識で取り組んでいる人が多い気がするからです。

 

 

これは非常にモッタイナイ事です。

「意識の持ち様」と「取り組み」次第で、いくらでも自分の練習になるわけですから。

 

 

 

では具体的にどういった面で自分の練習になるのか、少し噛み砕いて解説します。 

 

 

a. ショットの精度向上

基本的に自分よりレベルの低い相手とプレイする時は、ラリーの展開スピードやショットの精度で自分の方に分が有りますので、ラリーをコントロールできる機会が多くなります。

 

そういった「自分に余裕が有る」状況の中で、

”いかに自分が思った通りのショットを打ってラリーをコントロールできるか”

この点を意識して取り組むことで、自分のショット精度向上に繋がります。

 

具体的には各ショットを打つ際に、方向性だけでも

 

・このショットは相手が取れるギリギリの所に打って、ラリーを繋げよう

・このショットで決めてしまおう

・このショットは少し甘めに打つことで、相手に攻める機会を与えよう

 

といった様々な選択肢が有り、かつ選んだ方向性に加えて、

 

・ストレート

・クロス

・ボースト

・ドロップ

・ロブ

 

というショットの組み合わせも選択する事になります。

 

そういった組み合わせの中で、どの選択肢を選んでも

「限りなく自分のイメージに近いショットを打てるようにする」

という意識付けと、その実践の繰り返しが自分のショット精度向上に繋がります。

 

 

ちなみに、少し話が脱線しますが、

「自分に余裕が有る状況の中で、自分の思い通りに打つ練習」

の究極系が「1人打ち」です。

 

この「1人打ち」もショットの精度向上に欠かせない練習法なので、

別の機会に詳しくご紹介する予定です。

 

 

 

b. 展開力の強化

前述した通り、自分よりレベルの低い相手とプレイする際は、自分がラリーをコントロールできる場合が多くなりますが、

そもそもラリーをコントロールするためには、「ラリーの展開の仕方」を知っていなければいけません。

(展開を言い換えると構築になります)

 

将棋程ではないですが、スカッシュも数手先を読んでショットを打ったり、

動いたりする必要が有ります。

この数手先の、「自分が理想とする形」に結びつけるためにはラリーの展開方法を知っておく必要が有ります。

 

このラリーの展開方法は、レッスン時のパターン練習・個別指導等を通じて学ぶことが出来ますが、

その実践の場が「自分よりレベルの低い相手」なのです。

 

「自分よりレベルが高い相手」とプレイする時は、相手にラリーをコントロールされるケースが多くなるので、

自分がラリーを展開できる余裕は基本的に無くなります。

 

なので、自分よりレベルの低い相手に、自分がイメージした展開通りにラリーを出来るかが非常に重要です。

 

もちろん、イメージ通りにラリーを展開できるかどうかは、ショットの精度も非常に大事になってきますので、ご紹介した2つの要素は非常に密接に絡み合っています。

 

 

 

 

取り組み方

最後に、自分よりレベルが低い相手とプレイする際に、

個人的に実践しているおススメの「取り組み方」をご紹介したいと思います。

 

 

それは「自分の中でレベル設定する事」です。

 

 

どういう事かというと、5段階でも10段階でも良いのですが、

自分の中で予めレベル設定を持ちます。

そしてプレイする相手に合わせて設定した、そのレベルの中で全力を出すのです。

 

自分の中でどういったレベル設定をするかは各個人の判断によりますが、

例えばショットのバリエーションに制限を掛けるのも1つの手段ですし、

ショットの長さや速度に制限を掛けるのも1つの手です。

 

 

自慢ではないですが、自分はよく

「手加減が上手ですね」

と言われる事が多いです。

 

ただ、自分は手加減しているつもりは一切有りません。

むしろ、設定したレベルの中で全力を出しています。

 

自分の中で制限を設け、その制限の中で相手をコントロール出来るようにする、

というのは、非常に自分の能力向上に繋がるのでおススメです。

 

 

 

 

最後に

もっとサクッと書き終える予定でしたが、

いざ書き出したら結構なボリュームになってしまいました・・・

(割と毎回そうなのですが・・)

 

今回は写真も動画も無い ”硬派" な内容になりましたが、

冒頭でも決意表明させて頂いた通り、誰か1人でも刺さるスカッシャーがいて、

その方のスカッシュライフの一助になれば幸いです。

 

ちなみに何度か言及していますが、今回ご紹介した言葉は自分のスカッシュの師匠からのアドバイスです。

その師匠は既にスカッシュ界の表舞台からは姿を消していますが、

未だにスカッシュは軽く続けているようで、今月末のとある団体戦で (超) 久しぶりにその "天才的な" プレーを観る事が出来るのを非常に楽しみにしています。

(師匠と初めてプレイした時は、球が消えて見えなかった衝撃を覚えています笑)

 

このまま師匠に関して書き進めていくと終えれないので笑、ここらへんで終わりたいと思います。

Bye for now!

 

NRT